Dance body training舞踊身体育成法

踊身体育成法とは– What is “Dance body training”? –

舞踊身体育成法
TänzerlischeKörperbildung(独)
Dance body training(英)
 創作舞踊の父と呼ばれるルドルフ・フォン・ラバン(Rudolf von Laban1879-1958)は現在の創作舞踊の基礎と体系を作り上げた人である。空間の研究、舞踊独自の形式の研究、舞踊の運動について、法則にかなった自然運動の研究を経て身体を訓練し、育成するための基礎的な訓練法として舞踊身体育成法を作り上げた。この研究にはラバン門下の一人であるロッテ・ヴェルニッケ(Lotte Wernicke)が中心になり、体系化を行なったが、基盤には、近代体育・舞踊を推進した偉人達ヤーン(Friedrich Jahn)、デルサルト(Francois Delsarte)、ボーデ(Rudolf Bode)、マックス・テルピス(Max Terpis)などの研究成果が大きく流れ込んでいる。

 邦正美は1936年文部省派遣留学生として渡独し、1945年までベルリンに居住、ドイツ国立舞踊大学、フリードリッヒ・ウィルヘルム大学に学び、永年に渡り、ラバン、メリーヴィグマン(Mary Wigman1886―1973)に師事した。メリー・ヴィグマンのもとでは、舞踊の基本科目、舞踊に関する考え、舞踊創造のプロセス、彼女の世界観などについての教えを享受した。その後の交流を経て、ラバン、メリー・ヴィグマン、邦によって近代舞踊革命で発足した新しい舞踊は創作舞踊の理論的実際的方法論を完全に確立したと言える。

 1945年帰国後、邦は更に舞踊身体育成法を精査し、伴奏音などの編集を行い、1948年から、欧州の舞踊大学と同等のカリキュラムを展開するために開講した舞踊大学講座や自らの舞踊研究所に於いて、創作舞踊を始めるための第一階梯として舞踊身体育成法の指導を行ってきた。
先駆者により継承されてきた貴重な文化財!

創作舞踊のはじめの一歩は舞踊身体育成法から!
 美を創るための身体運動の中でも、舞踊的運動は舞踊作品の基幹運動になるもので、実利的なものとは離れ、審美的に洗練された運動である。
舞踊的運動のできる身体は、主観的な気ままな自然運動ではなく、自然の法則に従い教育し訓練され育成された客観的自然運動の出来る身体である。この舞踊的運動の出来る身体を育成する方法論が創作舞踊の基本科目の一科目とし位置付けられている舞踊身体育成法である。

舞踊身体育成法の第Ⅰ課程と第Ⅱ課程は舞踊身体を育成する教育の基礎的過程であり、第Ⅰ課程は11項目、第Ⅱ課程は9項目からなっている。それは個運動、空間運動、リズムを含めた総合的運動であるが、各項目はそれぞれの主のねらいをもって構成されている。この方法論は運動技巧(テクニック)を教え込むことではなく、あくまでも舞踊創作の基礎となる舞踊的運動によりテクニックを創り出す可能性を持った身体を育成する方法論である。

舞踊身体育成法によって誰でも、舞踊的身体を獲得する事ができる!
小笠原 サチ子
邦正美創作舞踊研究所 研究員
(愛知教育大学 名誉教授)

踊身体育成法 第 I 課程– Dance body training [ Part I ] –

準備中

踊身体育成法 第 II 課程– Dance body training [ Part II ] –

準備中